ラバーカップ(スッポン)は、トイレのつまりを解消できるスタンダードな道具です。
ラバーカップは手軽にトイレつまりを解消できますが、その一方で使用する際にはいくつかの注意点があります。
注意点を知らずに作業してしまうと、トイレ詰まりが解消されないばかりか、かえって状況が悪化することも。 トイレ詰まりの解消で失敗しないためにも、正しいラバーカップの使い方を解説します。
トイレのつまりにはラバーカップ(スッポン)!失敗しないためのポイント
ラバーカップの使用で失敗しないためのポイントは、次の5つです。
- トイレの形状に合ったラバーカップを選ぶ
- 汚水の飛び散り対策をする
- 作業の開始前は止水栓を閉める
- 押す時ではなく吸引時に力を込める
- 作業後はすぐにレバーを流さない
それぞれ詳しく解説します。
トイレの形状に合ったラバーカップを選ぶ
ラバーカップを選ぶ際は、必ずトイレの形状に合ったものを選びましょう。
ラバーカップのタイプ | 特徴 | 対象物 |
---|---|---|
和式用タイプ | お椀型、洗面所などにも使える | 和式トイレ、浴場、洗面所など |
洋式用タイプ | 先端に突起、突起が引っ込む兼用タイプもあり | 洋式トイレ、和式トイレ(兼用タイプ)、浴場、洗面所など |
節水型タイプ | ツバ付き 複雑な構造にも対応 | 節水型トイレ |
上記のように、一口にラバーカップといっても、その種類はさまざまです。
また、ラバーカップは形状だけではなく、「S・M・L」などサイズごとに選べるものもあります。
サイズが合わないラバーカップを使った場合、詰まりが解消できず時間と費用がムダになる恐れがあります。
ラバーカップを購入する前に、メジャーなどでトイレのサイズを測っておくと安心です。
使用するトイレの形状とサイズを確認した上で、最適なラバーカップを用意しましょう。
汚水の飛び散り対策をする
ラバーカップを使用する前は、あらかじめ汚水の飛び散り対策をしておきましょう。
作業中はトイレの汚水が床に飛び散ることもあるため、対策なしで作業するのは衛生面で好ましくありません。
- トイレの床に新聞紙を敷く
- 便器をビニール袋などでカバーする(作業時はビニールに穴を開けてラバーカップを通す)
ちなみに壁の対策については、よほど荒々しい使い方をしない限りは、壁まで汚水が飛び散ることはないため不要です。
それでも心配であれば、念の為に壁もビニールで養生しておきましょう。
作業の開始前は止水栓を閉める
ラバーカップを使用する前は、トイレの止水栓を閉めてから作業に入りましょう。
止水栓を閉めないと水が流れてしまうため、作業中に誤ってレバーを回した時に水浸しになります。
止水栓は洋式トイレの場合、トイレの壁とタンクをつなぐ給水管や、床についていることがほとんどです。
マイナスドライバーや手でハンドルを回せば、カンタンに止水栓を閉められます。
押す時ではなく吸引時に力を込める
ラバーカップを使用する際は、押す時ではなく吸引時に力を込めるのがポイント。
なぜならラバーカップは、「吸引力」を利用して詰まりを除去する道具だからです。
そのため力いっぱい「押す」のではなく、ゆっくりと引き上げるのが正しいやり方。
また、ラバーカップと便器の隙間をなくし「真空状態」を作るのもポイントです。
真空状態を作ることで吸引力が増すため、より詰まりが取れやすくなります。
作業後はすぐにレバーで流さない
ラバーカップの作業後に、すぐにレバーで流すのはやめましょう。
もし詰まりが解消できていなかった場合、排水がトイレの外まであふれ出る可能性があるためです。
作業が終わったら、まずはバケツなどを使い少量ずつ水を流しましょう。
トイレットペーパーなどを少しずつ流していき、詰まりがないのを確認してからレバーで流すと安心です。
それでも詰まりが解消されない場合は、歯ブラシや子どものおもちゃなど、トイレには流せないものが詰まっている可能性があります。
その場合はラバーカップでの解消は困難なため、専門業者などに依頼しましょう。
ラバーカップ(スッポン)のQ&A
まとめ
トイレのラバーカップ(スッポン)について、正しい使い方や失敗しないためのポイント、上手くいかない時の対処法などについて解説してきました。 ラバーカップを使う際は、次の5つのポイントを意識すると、失敗せずに詰まりを解消しやすくなります。
- トイレの形状やサイズに適してもの選ぶ
- 汚水の飛び散り対策をする
- 止水栓を閉めておく
- 吸引時に力を込める
- 作業後はすぐにレバーを流さない
もしラバーカップを使っても詰まりを解消できない場合は、より強力な真空式パイプクリーナーや、重曹とクエン酸を使う方法もあります。
ただしラバーカップはあくまでも、トイレットペーパーや汚物などが詰まった場合に使用するものです。
水溶性ではない固形物が詰まった場合には、ラバーカップではなく専門業者などに依頼しましょう。
またラバーカップを清潔に保つには、使用後に水洗いした後、天日干しにすると衛生的です。 本記事の内容を参考に、使用方法と注意点を把握した上で、正しくラバーカップを使いましょう。